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翡翠館 庭園

デザインを替えてみました。少しは読みやすくなったかも。前のデザインの方が雰囲気はよかったんですが…… イギリスのロマンス小説の作家、ベティー・ニールズの紹介をしていきます。独断と偏見と妄想にもとづくブログです。どうかご容赦を……。
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教授と私

教授と私 原題:Two Weeks to Remember 初版:1986年
ヒロイン:チャリティ・グラハム
ヒーロー:ジェイク・ワイリーライアン
 
 ニールズはチャリティという名前が気に入ってるらしく、チャリティという名のヒロインはこれで3人目です。
 
 ヒロインは背が高くて美人なのに家庭環境のせいで社交的な生活とは縁遠く、恋愛に関してはかなり晩生。でも、昔からの知り合いのシドニーと付き合っていて、何となく彼と結婚するのかな、と思っていましたが、ある日突然彼女の方から彼に別れを告げます。このあたり、晩生なんだか、大胆なんだか、よくわからないけど、それで正解だったのだから彼女の内なる声がそうしなさいと囁いたのでしょう。
 
 そして、チャリティはワイリーライアン教授の自分の診療所の秘書にならないかというオファーを受け入れます。もう、この段階から教授がチャリティに好意を持っているのは明らかなんですが、彼の周辺にブレンダという女性がちょろちょろと見え隠れするんです。前任者や診療所の看護婦によると、教授が結婚を考えている女性だということだし、実際チャリティが教授の家で彼女と鉢合わせした時も、彼女はまるで婚約者然とした態度で振舞うし、ノルウェーに出張に行ったときもイギリスから電話を掛けてきて高飛車な態度で教授を探して来いと言う。でも、教授は一言も彼女についてコメントしないのです。ヒロインと一緒に私のほうもイライラが募りました。「いったい彼女は何なのよ!」
 
 結局のところ、教授とブレンダの関係は、チャリティとシドニーとの関係と一緒だったらしく、まだ婚約はしてなかったみたいですね。ブレンダみたいな高慢な女性と婚約に踏み込む前にチャリティと出会えてぎりぎりセーフ、といったところでしょうか。よかった、よかった。
 
 教授を愛しながらも、ブレンダの存在のせいで絶望感を味わいながら、とにかく有能な秘書になろうと奮闘するチャリティの姿は好感が持てます。でも、それ以上に嬉しかったのは、教授の、なんというか、可愛い一面を見ることができたことです。
 
病院の秘書が仕事を怠ったため、緊急にタイプしなければならない書類を診療所に持ち帰った教授は、勤務時間を過ぎたチャリティにタイプを頼まず、彼女をすぐに家に帰します。ところが、帰ろうとしたチャリティの耳にたどたどしいタイプライターの音が聞こえてきます。慌てて事務所に戻ってみると、教授が2本の指でタイプライターのキーを叩いていて……。ある意味、こういう弱みを見せてくれたヒーローはワイリーライアン教授が初めてですよ。可愛い!
 
原題のTwo Weeksというのは、2人でノルウェーに出張に行った2週間のことです。ウィークデイはひたすら仕事に追われる二人でも、週末には教授はチャリティを母親の家(ワイリーライアン教授の母親はノルウェー人)に連れて行ってスキーを教えたり、観光したりともてなしてくれる。チャリティにとっては夢のような、まさしく思い出す価値のある2週間なのでした。

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HN:
Mrs Green
年齢:
58
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1965/07/23
職業:
主婦
趣味:
ありすぎて書ません
自己紹介:
夫と子供2人の専業主婦です。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。
P R
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