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翡翠館 庭園

デザインを替えてみました。少しは読みやすくなったかも。前のデザインの方が雰囲気はよかったんですが…… イギリスのロマンス小説の作家、ベティー・ニールズの紹介をしていきます。独断と偏見と妄想にもとづくブログです。どうかご容赦を……。
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赤い薔薇とキス

赤い薔薇とキス 原題:A Match for Sister Maggy 初版:1979年
ヒロイン:Maggy MacFergus(看護師)
ヒーロー:Paul Doelsma(医師、オランダ人)
 
 アマゾンに予約注文していたニールズのペーパーバックが届き、最初にA Fateful Bargainを読み、次にこのA Match for Sister Maggyを読みました。途中まで読んで、「ああ、これ『赤い薔薇とキス』だわ」と気が付きました。アマゾンであらすじとレヴューを読んでいたからです。
 
 ヒーローのパウルについて、レヴューでは「情熱的なヒーロー」と評されていましたが、「情熱的」というより「精力的」だなあ、と言うのが私の感想です。それに、自分の決めたことはどんな手段を使っても絶対にやり通すと言う行動力と強引さにかけては、今まで読んだニールズ作品のヒーローの中ではピカイチじゃなかろうか。
 
 自分の母親の看護をマギーに頼んで、それを断られたときも、マギーの上司に当たるチャールズ卿とMatron(たぶん総師長)を味方につけて断れないように追い詰める。6ダースの赤い薔薇をマギーに贈ったのも、事をスムーズに進めるための便宜ではなかったのかと、マギーは思いますが、私もそう思いました(実際はどうかわかりませんが)。
 
 パウルが、オランダから逃げるように帰ってしまったマギーを追いかける様は圧巻です。マギーが帰ってしまった次の日の夕方にフェリーでオランダを発ち、次の日の午後にマギーの勤務する病院に到着するも、休暇をとってスコットランドに帰っていると聞かされると、総師長からマギーの住所を無理やり聞き出し、昼食を取って午後3時に出発。それから徹夜で車を運転し、翌日の朝にはスコットランドのマギーの実家に到着。マギーの実家のあるインバーネス=シャイアって、スコットランドでも北の方にあって、ロンドンからは600マイル、つまり960km離れてるんですけど。パウルって人は、行動力と強引さだけではなくて、気力と体力も並じゃない。しかも、その合間に親戚の主教に頼んで結婚許可証も用意しちゃうという、いやはや……。
 
 しかし、血相変えて追いかけるくらいなら、こうなる前にちゃんと「愛してる」と言えばよかったのに。マギーはずっと、パウルには結婚を約束するような親密な女性がいると思い込んでいてパウルを愛しながらもその思いを胸に秘めていたのですよ。結婚許可証を用意してマギーを迎えに行くって事は、彼女に愛されていると確信があったからで、じゃあ、とっとと「結婚してくれ」と言えばいいじゃん……、というのは、ニールズ作品のヒーローたちのほとんどに言いたい台詞ですけどね。
 
 180cmという大柄なマギーは、その体格にもかかわらず、あるいは、その大きさゆえに恥ずかしがりやさんです。でも、怒るとスコットランドの好戦的なハイランダーの気質が出てきて気丈になる。……大きくてもとても愛らしい娘さんでした。
 
 ハッピーエンドでよかったよかった(ハッピーエンドじゃない作品なんてありませんけど)。
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HN:
Mrs Green
年齢:
58
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1965/07/23
職業:
主婦
趣味:
ありすぎて書ません
自己紹介:
夫と子供2人の専業主婦です。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。
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