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翡翠館 庭園

デザインを替えてみました。少しは読みやすくなったかも。前のデザインの方が雰囲気はよかったんですが…… イギリスのロマンス小説の作家、ベティー・ニールズの紹介をしていきます。独断と偏見と妄想にもとづくブログです。どうかご容赦を……。
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誰が一番貧乏か

 今回はちょっと趣向を変えて、ニールズの特定の作品について書くのではなくて、作品全体についてテーマを設定して書いてみたいと思います。

 色々テーマを考えたんですが、今回は「誰が一番貧乏か」ということについて。

 もちろん、これはヒーローには当てはまりません。ニールズの作品のヒーローはみんなお金持ちですから。しかも、半端じゃない。「忘れがたき面影」のハソは自分の飛行機を持っているという話しだし、「リトル・ムーンライト」のマルクはオランダの実家に帰る前にセリーナを伯母さんの家に送っていくために、イギリスからオランダまで飛行機をチャーターするし。「ドクターは御曹子」のワーレはお城に住んでいるし。とにかくオランダとイギリスに屋敷を何軒も持ってる人たちばっかり。だから、貧乏選手権に名を連ねるのは必然的にヒロインだけです。

 で、私が読んだ中で一番貧乏は「幸せをさがして」のレベッカか「小さな愛の願い」のヘンリエッタでしょうねえ。レベッカは継母と義理の兄に家でこき使われ、家族のように飼ってきた犬と猫を虐待されて、ほとんど無一文で家を飛び出したところをティーレに拾われます。ヘンリエッタは孤児院で育ち、大人になって孤児院を追い出されてなんとか1人で暮らしてますが、仕事は不安定でひどい風邪を引いただけですぐ解雇。家主も無情で、入院している間に他の人に部屋を貸してしまって、お金もなければ住む所もない……。いや、待てよ、他にもこれと同じような状況のヒロインがまだまだいたはず……。「ようこそ愛へ」のデボラとか、「大聖堂のある街」のキャサリンとか……

 つまり、ヒーローが全員裕福なのに対して、ヒロインは半々くらいの割合で大なり小なりお金に困ってます。父親が死んで経済状態が苦しくなった、とか、継母に苛められて家を飛び出したとか、借金返済の為に家を手放さなくてはならないとか……。でも、読者としては、そういう困難な状況にもめげずに頑張るヒロインの姿に打たれるわけですよ。多分、ヒーローたちもそんなところに惹かれるんだろうなあ……。

 私がニールズの作品に魅かれるのは、ヒロインが本当に地道な性格で、根っからの庶民の私としては、その生活信条とか金銭感覚がとても共感できるから、というのも理由の1つなんです。幾つかの作品で、ヒロインが封筒の裏側なんかを使ってお金の計算をするシーンがあります。「あ、これなら新しいコートが買えるかも」と、ホクホク喜ぶヒロインの姿が好きですね。
 こういうヒロインが裕福なヒーローと結婚しても、絶対正しいお金の使い方をしてくれると思っています。

 なんだか、テーマと違ったことになりましたが、これからも時々こういうテーマで書いていこうと思います。
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1965/07/23
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趣味:
ありすぎて書ません
自己紹介:
夫と子供2人の専業主婦です。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。
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