翡翠館 庭園
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愛があれば年の差なんて
愛があれば年の差なんて
今回はヒーローとヒロインの年の差について書いてみようと思います。
ニールズの作品、とにかくヒーローとヒロインの年が離れいています。もちろん、ヒーローが年上です。今まで70冊くらいニールズの作品を読みましたが、ヒーローとヒロインの年の差は平均して12,3歳くらいでしょうか。今まで読んだ中で一番離れていたのが「せつないプレゼント」の19歳(だったと思う)、一番近かったのが「Fifth Day of Chiristmas」の5歳(だったと思う)です。実際、私自身、夫とは6歳離れていて、「結構離れているね」と他人に言われたことがあるし、夫の友人で14歳年下の奥さんをもらった人がいて、その時には「すごく離れてるー」と自分でも驚いた記憶があるので、ニールズの作品を読み始めた時は「何でこんなに年の離れたカップルばっかりなんだ」と思っていたんですが、はっきり言って、もう慣れました。慣れたどころか、「やっぱりこれくらい離れてなきゃだめよね」と思うようになってしまいました。慣れって怖い……。
こんなに年の差が開いてしまうのは、ニールズの趣味、かも知れないけど、実際に考えてみればそうならざるを得ないだろうなと思います。ヒーローはとにかく大人の男性で、仕事の面ではそれなりに成功していて、頼り甲斐がなければならない、となれば、少なくとも20代の男性にそれを求めるのは無理でありましょう。で、ヒーローの年は30代、しかも、後半に偏ってくるのです。実際、現代の日本では30代でも男性に頼りがいを求めるのは無理だろうと思うのですが、そこはそれ、イギリスは大人の国なのでこういう男性も結構いるのでは……と(あ、半分以上はオランダ人だったな)。
一方女性はというと、大体20代中ごろが多いですね。一番若いヒロインで22歳、年とったヒロインで30歳です(私が今まで読んだ限りでは)。これもニールズの主義なのか、30代のヒロインはまずいない。まるで女性は30歳までに結婚すべき、と言ってるみたいです。時代的なものもあるんでしょうけど、「リトルムーンライト」のヒロインは25歳なんですが、「だって、私はオールドミスだわ」と言うシーンを読んだ時には、「おいおい、25歳でオールドミスかい」と驚きましたね。そう言えば日本でも昔は「クリスマス過ぎないうちに結婚しないと(25歳を過ぎれば嫁の貰い手がない)」とか言われてましたね。今ではどこの世界の話だろうと思いますけど。
ニールズの作品のヒロインたちは、看護師としてキャリアを積んだ人でも、結婚したら仕事をやめて夫と子供の世話と家事に専念したいと考えている人がほとんどで(だからニールズの作品が大好きなんですが)、だから愛し、愛してくれる人にめぐり合えたら即仕事をやめて結婚することに躊躇がない。22歳とか23歳でも、「まだ遊んでいたいしー」とか「もっとキャリアを積みたいから」とか言うヒロインはいません。そんなこともあってヒロインの年齢は低めになり、かくて、ヒーローとの年の差が広がる……とこうなるわけですね。
ニールズのこういったヒロイン、ヒーローの傾向は現代社会ではむしろ否定されています。でも、それにもかかわらず、ニールズの作品に根強い人気があるのは、昔風の考えを持った女性がまだまだいることはいるんだということを表しているんだと思います。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。