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翡翠館 庭園

デザインを替えてみました。少しは読みやすくなったかも。前のデザインの方が雰囲気はよかったんですが…… イギリスのロマンス小説の作家、ベティー・ニールズの紹介をしていきます。独断と偏見と妄想にもとづくブログです。どうかご容赦を……。
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余計な事とお思いでしょうが


 ニールズの作品を鑑賞するにあたって、意味のないこと、だとは思うのですが、ニールズの作品を古いものから新しいものまでリスアップしていて、2,3気が付いた事があるので今回はそれについて書いてみようと思います。

 まず、これは以前書いたことがあるのですが、古い作品はヒーローの心理描写がほとんどなく、新しい、つまり、ニールズにとって晩年の作品になるほど、ヒーローの心情が描かれている作品が多いということです。1990年前後を境にして、ヒーローの心理描写が多くなっているような気がします。初期の頃の作品は、ヒーローが何考えているのか、最後の最後にプローポーズするまで分からない(ま、大体分かるんですが)のですが、後期の作品になると、「デイジーの小さな願い」のユールスのようにヒーローの苦悩がありありと分かるようになっています。個人的にはどちらも好きですが。

 次に、ニールズの作品のヒーローはほとんど医者で、それはニールズの作品全体を通して変わりませんが、ヒロインの場合、1995年以降、ほとんど看護婦以外の職業になってきます。ニールズの作品を全部読んだ訳ではありませんが少なくとも、私が読んだ中では1995年以降の作品に看護婦のヒロインがいません。職業的には秘書だったり、ナニーだったり、家事手伝いだったり……。ニールズ自身、看護婦でしたが、60歳くらいで看護婦を引退し、作家生活に入ります。さすがに、引退して30年も経つと、最新の医療技術についていけなくなったからかなあとか、考えたりしますが、ヒロインがどんな職業でもニールズの作品の魅力は変わりません。むしろ、私の好きな作品は、ヒロインが看護婦でない作品の方が多いような気がします。

 最後に、これも、以前書いたことですが、初期の頃の作品には不遇な少年、青年時代をおくったヒーローが何人が出てきますが、そのあとにはほとんど出てきません。ニールズの全作品を読んだわけではありませんが、少なくとも私が読んだ範囲ではそうです。ニールズの作品のヒーローのほとんどは、不遇どころか、大勢の兄弟がいて、優しい両親がいて(父親は亡くなっているという設定の話もかなりありますが)幸せそのものの家庭に育っています。で、ほとんどの場合、長子で長男なんですよね。で、その兄弟たちもみんな良い人で……(「海辺の思い出」に出てきたヒーローの弟だけは最低でしたけど)。これって、ヒロインが不遇な環境にある場合が多いので、それと対比させるためかなあと思ったりしますが、例えば、「春を待ちわびて」や「幻のフィアンセ」やみたいに、兄弟がたくさんいて幸福な家庭のヒロインもいることだし、まあ、ヒロインの環境は千差万別ですね。

 ニールズの作品のうち、まだ半数をちょっと超えた程度しか読んでないので、あれやこれやと指摘するのもおこがましいのですが、個人的にはこういうことを考えるのは楽しいです。あと、いろんな作品の中に、他の作品のヒーロー、ヒロインが夫婦として登場している事を発見した時は思わずにんまりしてしまいます。そういう、スピンオフについては、また機会があったら書きたいと思います。

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1965/07/23
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自己紹介:
夫と子供2人の専業主婦です。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。
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