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翡翠館 庭園

デザインを替えてみました。少しは読みやすくなったかも。前のデザインの方が雰囲気はよかったんですが…… イギリスのロマンス小説の作家、ベティー・ニールズの紹介をしていきます。独断と偏見と妄想にもとづくブログです。どうかご容赦を……。
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硬い話、柔らかい話

硬い話、柔らかい話
 
 今回は作品の紹介ではなくて、ニールズの作品から受ける印象についてその硬さを基準に考えたことを書いてみたいと思います。
 寝る前にいつもニールズの作品を少しずつ読んでいるんですが、先日「せつない秋」を読み終わって、次に何を読もうかと思った時に、「指輪のゆくえ」が頭に浮かんで本棚から引っ張り出しました。それでふと思ったんですが、この2作品、私が読んだニールズの作品の中では硬い話の双璧なんですね。私はどちらかというと、こういった硬い話は苦手で、あまり読み返したりしないんですけど、たまーに、そんな硬さに触れたくなるときがある。多分今がそんなときなんだろうなあ。実は「せつない秋」を読む前に読んでいたのが「愛を告げる日は遠く」でありまして、これも硬い話の部類に入ります。
 
 ところで、私の言う「硬さ」とは何でしょう。何でしょう……? すみません。私にもよくわかりません。でも、何かがピンと張り詰めた感じのする作品ということになるのかな。先ほど挙げた3作品、共通して言えるのは① ヒロインが美人で有能、② ヒーローがヒロインに対して辛辣な態度を取る、③ 本当は愛していながら、ヒロインとヒーローはお互いに嫌いあっていると思い込んでいる というところです。つまり、ヒロインは、最初はヒーローのことを気に入らないと思っていますが、そのうち、実は自分が彼を愛していることに気がつきます。でも、既にその時には彼との冷え冷えとした関係が成立してしまっていて、プライドのためか何のためか、自分から歩み寄ることも出来ずに悶々と悩んでしまう。悩みながらも表面上は平静を装い、仕事上では立派にヒーローを支えるパートナーになろうとする、そのヒロインの精神面での強さが「硬さ」を感じる理由なのかもしれません。でも、実際には、その硬さはヒーローの態度の硬さそのものだったりして……。それもあるのかもしれないけれど、ヒーローが辛辣な作品でも「ノルウェーに咲いた恋」や「ケーキで恋を」なんかはあまり硬さを感じないんですよね。これらの作品のヒロインはどれも美人じゃないんです。まるで、ヒーローの辛辣さを受けるヒロインが美人か美人じゃないかで硬さが決まってくるような……。
 
 それで、今まで読んだ作品を(このブログで紹介した作品を中心にして)幾つか選んで硬さのランクをつけて並べてみました。
 
 「指輪のゆくえ」
 「せつない秋」
 「愛を告げる日は遠く」
 「Tulips for Augusta」
 「少しだけ回り道」
 「春の嵐が吹けば」(ブログではTempestuous Aprilとして
           紹介しましたが、2月にハーレクインから
           「春の嵐が吹けば」として出版されました)
 「愛は深く静かに」
 「幻のフィアンセ」
 「片思いの日々」 
 「猫と紅茶とあの人と」
 「ドクターは御曹司」
 「春を待ちわびて」
 「聖夜に祈りを」
 
 で、思ったんですけど、私が読んだ作品の中では、やっぱり「指輪のゆくえ」が一番硬くて、「聖夜に祈りを」が一番柔らかいなあ。「指輪のゆくえ」が鋼の剣だとすると、「聖夜に祈りを」はもふもふの毛布って感じがします。
 こうやって並べてみると、同じ作者が書いたとは思えないくらい印象が違いますね。あ、それともう1つ気がついたことがある。硬い話は初期の作品に多い……、かもしれない(あとでよく調べてみよう……)
 
 硬い話は苦手ですが、気高いヒロインは大好きです。でも、気高いだけではなくて、その中に健気さや一途さがあってこそニールズ作品のヒロインなのでしょう。
 
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非公開
誕生日:
1965/07/23
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主婦
趣味:
ありすぎて書ません
自己紹介:
夫と子供2人の専業主婦です。
宮崎生まれで、現在沖縄に住んでいます。
青い海も好きですが、それよりふるさとの緑の山々が恋しい……。
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